ママ薬剤師の働き方 ―正社員で働くという選択―

ママ薬剤師さんと患者さん

子育て中のママ薬剤師さんが仕事探しをするときに働き方をどうするかを考えることも多いと思います。同じ職種でも、雇用形態によって働き方は大きく変わります。いずれの雇用形態にもメリット・デメリットがありますので、自分が何を優先するかをはっきりとさせることがベストな働き方を選ぶ近道です。

ここでは、正社員を希望するママ薬剤師さんが知っておくべきことや働き方に関する情報をまとめていますので参考にしてください。

ママ薬剤師が正社員を選択する理由

ママ薬剤師さんが正社員を選択するもっとも大きな理由は安定した収入を継続して得られることだと思います。今日のような先行きの見えない時代に女性の安定志向はますます強まるばかりです。こうした背景もあり、経済的安定を望むママ薬剤師さんが正社員を目指す傾向にあるように思います。

また、最近はキャリア志向の女性も増えているため、子育てはそこそこに、自分自身は正社員としてバリバリ働きたいと考えているママ薬剤師さんも少なくないようです。

しかし、仕事と子育ての両立はかんたんではありません。ましてや、正社員としてフルタイムで働くわけですから、それ相応の責任もともないます。ですから、ママ薬剤師さんが正社員を選択する場合は、経済的なものであれキャリアにかんするものであれ、強い動機が必要です。

たとえば、家計の事情でどうしても働かざるを得ない、将来のお子さんの教育資金を計画的に準備したい、自分のキャリアアップは絶対にゆずれない、といった明確な動機があるママ薬剤師さんなら、正社員がベストな選択かもしれません。

逆に、そういった動機が自分にはもう一つ足りない、という人は正社員以外の働き方を検討するほうがよい場合もあります。

子育てとの両立にはそれなりの大変さも

ママ薬剤師さんがフルタイムの仕事をするのであれば、家族や周囲の人たちの協力は必須です。たとえば、子どもが急に熱を出したときでも、正社員として働いている以上、急な休みをとる、早退するということはパート薬剤師のようにかんたんにはいきません。

子どもが小さく手がかかるうちは、ちょっとしたことでも職場に電話がかかってくるということも実際にはよくあることです。そのため、ママ薬剤師さんが正社員として働くうえで、家族や周囲の人たちの協力、会社の理解は不可欠となります。

ママ薬剤師が応募できる正社員求人は豊富にある

ここまでの話が前提となりますが、未経験やブランクのあるママ薬剤師さんが正社員になれるチャンスは、現在のところいくらでもあります。つまり、中途採用の正社員求人のなかには未経験・ブランク歓迎の案件はめずらしくなく、正社員として職に就くこと自体はむずかしいくないという意味です。

ただし、求人状況は需要と供給のバランスで決まるので、これもあくまで”現在のところ”という前提となります。つまり、3年、5年、10年といった期間で見たときに、現在の求人状況が続くとは限りません。

ママ薬剤師さんのなかには、先のことを見越して、子どもが小さいときに多少の無理をしてでも正社員になり、先々の安定を確保しておきたいという人もいます。

正社員にも多様な働き方がある

正社員と一口にいっても、働き方はさまざまです。求人案件によって週の労働時間や年間休日、さらには子育て支援の制度もまったくことなりますので、よく案件を吟味することが大切です。

労働時間だけを見ても、週40時間の労働と時短制度を利用した週30時間の労働では大きな差があります。ママ薬剤師さんがどのような働き方を選択するかは、収入を優先するのか家庭や子育てとのバランスを優先するのかによっても変わってきますので、よく検討するようにしてください。

子育てとのバランスをとりたい人は時短正社員という選択も

「時短勤務」や「時短正社員」という言葉をご存知でしょうか?時短勤務(短時間勤務)というのは読んで字のごとく、フルタイムの正社員のよりも短い時間で働くことです。この時短勤務の制度には、法律で定められているものと、企業が自主的に設けているものがあります。

法律で定められている時短勤務が適用されるためには、同じ職場に1年以上雇用されているなど、一定の条件をクリアしている必要がありますが、企業が自主的に採用している時短制度には、正社員として入職してからすぐに適用されるものもあります。

子育て中のママ薬剤さんが正社員として新しく仕事をスタートするときに、時短勤務制度を利用すれば仕事と子育てのバランスがとりやすくなります。下記に実際の時短正社員の求人例を紹介していますので、参考にしてください。なお、キャッチコピーなどは原文のまま使用してます。

薬剤師の時短正社員の求人例

希少な時短正社員求人☆週休3日☆17:30終業☆ママさんにおすすめの好条件求人!

【業種】

調剤薬局

【雇用形態】

正社員

【応募に必要な条件】

薬剤師資格

【主な薬剤師業務】

  • 調剤
  • 監査
  • 服薬指導
  • 薬歴管理

【主な応需先・応需科目】

クリニック・心療内科メイン

【勤務日・勤務時間】

火水木金9:30~17:30 ※週労働30時間

【休日】

土日月・祝日 ※週休3日 年間休日120日以上

【人員体制】

薬剤師常勤2名パート1名事務6名

【年収】

450万円~540万円まで

【主な手当】

  • 通勤手当全額
  • 時間外手当
  • 薬剤師手当80,000円
  • 皆勤手当5000円

【休暇】

  • 有給休暇 初年度10日
  • 年末年始休暇
  • 夏季休暇

【保険】

  • 健康保険
  • 厚生年金
  • 雇用保険
  • 労災保険

この求人は正社員で時短勤務が可能な時短正社員の案件ですが、福利厚生や保険も正社員と同じです。ただ、残業については若干発生することがあるようです。薬局の立地は駅チカですがマイカー通勤も可能なので、買い物やお子さんのお迎えに車を使うことが多いママ薬剤師さんにも最適です。

また、お子さんの発熱などによる急なお休みのバックアップ体制もあるようなので、こういった求人案件を選べばママ薬剤師さんも働きやすいと思います。ここでは、正社員にも幅広い働き方があるということを分かっていただくために、求人例の一つとして紹介しました。

パート・派遣から正社員を目指すこともできる

薬剤師としての勤務経験がまったくなかったりブランクがあったりすると、いきなり正社員として勤務するのは不安なものです。そのような場合は、パートや派遣社員として働きながら正社員を目指す方法があります。

パートから正社員を目指す場合は、将来子育てが落ち着いたときに雇用形態を変えることができるかどうかを確認しておくようにしましょう。派遣から正社員を目指す場合は「紹介予定派遣」を選択するのも一案です。

紹介予定派遣は「おためし勤務」とよばれるもので、これは企業や病院などに派遣社員として一定期間(最長6ヵ月)勤務し、その後に勤務先との合意で正社員になれるシステムです。紹介予定派遣のメリットとしては、次の点があげられます。

紹介予定派遣で働くメリット

  1. 勤務先で実際の仕事を体験してから入社を判断できる
  2. 人間関係で失敗しにくい
  3. 派遣会社の支援を受けられる

まずメリット1は、入社前に仕事との相性を判断できるメリットです。実際に勤務して、仕事が自分には合わないと感じたり、忙し過ぎてついていけない、といったときは入社を辞退することができます。

メリット2は、求人票にはあらわれない職場の雰囲気や人間関係を判断して、職場との相性をたしかめることができるメリットです。

メリット3は、派遣社員として働いている期間中に派遣会社のサポートを受けられるメリットです。派遣会社のサポートは、福利厚生、教育制度の利用、勤務先でトラブルがあったときの相談など、さまざまなものが含まれます。

紹介予定派遣はお試し期間があるため、正社員になるまえにある程度のスキルを身につけて自信をつけることができます。また、勤務先の会社が自分には合わないと判断した場合は入社を辞退できるので、無駄な転職を繰り返すリスクを減らすことにもなります。

紹介予定派遣求人のなかには未経験でも応募できる案件があるので、勤務経験がないママ薬剤師さんも働き方の候補として検討してみてはいかがでしょうか。

ママ薬剤師が正社員として働くメリット・デメリット

繰り返しになりますが、雇用形態によってママ薬剤師さんの働き方は大きく変わります。しかし、いずれの雇用形態を選ぶにしてもメリット・デメリットはありますので、自分が何を優先するかをはっきりとさせておきましょう。下記に、正社員として働くときの一般的なメリット・デメリットをまとめていますので参考にしてください。

正社員として働くメリットとデメリット

【メリット】

  1. 安定した収入を確保できる
  2. 長期的なキャリアを形成できる
  3. 福利厚生が充実している
  4. ボーナスが支給される
  5. 有給が取得できる
  6. 昇給の幅が大きい
  7. 産休・育休がとりやすい

【デメリット】

  1. パートにくらべて責任が重い
  2. 異動・転勤がある
  3. 基本的に残業はつきもの
  4. 急な休みがとりにくい

ここにあげたメリットとデメリットは一般的なものですので、実際とは違う場合があります。たとえば、正社員でも本人の希望によって異動・転勤が行われない会社もありますし、急なお休みが必要な場合に代替要員を確保してくれる体制がある会社もあります。逆に、パートでも産休・育休を取得できたり、有給をもらえる場合もあります。

ママ薬剤師の仕事探しはエージェントの利用がオススメ

ここまでお伝えしてきたように、ママ薬剤師さんが正社員として働くことを検討するときに、必要な情報や事前にチェックしておくべきポイントはたくさんあります。実際に仕事探しをするときは多くの求人案件を比較検討することになると思いますので、エージェントを使うのがもっともよい方法です。

単独で求人案件に応募する場合、どんなに頑張っても同時に応募できるのは2,3社が限度ですが、エージェントのサポートを受ければはるかに多くの求人案件に同時に応募することが可能です。また、内定の辞退や求人先との条件交渉も代行してくれるので、効率的な仕事探しが可能になるだけでなく、単独の仕事探しよりも条件的に有利になる可能性が高くなります。

なお、求人に応募するときは、複数のエージェントの提案を比較して、そのなかから自分にとってベストな案件を選ぶようにするとより良い選択ができます。エージェントの利用には費用がかかることはありませんので、仕事探しに積極的に活用して希望の仕事を見つけてください。