学校薬剤師という仕事があるのを知っていますか?一般的にはあまり知られていない学校薬剤師の存在ですが、実は、幼稚園から高校まで、すべての学校には、公立・私立を問わず配置されることが義務づけられており、とても重要な役割を担っているんです。

 

子供の健康と安全を守る学校薬剤師の仕事

 

学校薬剤師はどんな仕事をしているの?

学校薬剤師は、文部科学省が定めている「学校環境衛生基準」にもとづいて、学校内で次のようなチェックをおこなっています。

 

  • 照度(明るさ)・採光は適切か
  • 空気内の汚染物質は基準値以下か
  • 換気は適切におこなわれているか
  • 給食施設の衛生管理は適切か
  • 飲み水・プールの水質は安全か

2012年には中学校において、2013年からは高等学校において、新しい学習指導要領による「くすり教育」の全面実施がスタートし、学校薬剤師が授業のアドバイスをおこなったり、講師として直接授業をおこなったりすることになりました。

 

薬事法の改正により、コンビニやネットでも様々な薬が売られるようになりましたが、薬に対する正しい知識をもっている子供(大人も含む)は少ないといわれています。

 

薬だけでなく、サプリメント・健康食品・栄養ドリンク・眠気覚ましなどの商品も普及・多様化しています。「清涼飲料水」や「炭酸飲料」として売られているもののなかにも、飲み方によっては危険なものさえあり、そういった商品も子供たちの身近で売られているのが現状です。

 

そして、そういった商品との関連が疑われる若者の死亡事故が、国内外を問わず多数報告されていることも忘れてはいけません。

 

また、未病人口が増えて医療費が増大するなか、セルフメディケーションの大切さについて、学校教育のなかで伝えていくことも重要性です。くすり教育が導入された背景には、このような背景があります。

 

さらに、近年では、喫煙や飲酒に加え、脱法ハーブや覚醒剤の危険が未成年者にまで及んでおり、それらの危険性を子供たちに認識させることも、学校薬剤師の大切な役割と考えられようになりました。

 

このように、教育現場において学校薬剤師が果たす役割は大きく、それだけに、強い責任感がこの仕事には求められます。

 

学校薬剤師の働き方・お給料は?

学校薬剤師の働き方ですが、ほとんどの場合、他の仕事と兼任しているのが現状です。普段は地元の調剤薬局に勤務している薬局薬剤師が、月に数回だけ学校に顔を出すというパターンや、その他の仕事の副業として働いているパターンがあるようです。

 

ちなみに、通年で勤務する学校薬剤師の報酬は0~50万円、年間で16万円ぐらいだそうです。(自治体による差、公立と私立の差があります。)念のため強調しておきますが、これは、ひと月の報酬額ではなく一年間の報酬額です。

 

参考までに触れておくと、学校薬剤師の仕事は、ときに無報酬で交通費も出ないということもあるようです。このように、学校薬剤師の仕事は、責任の大きさのわりに給料が低く、薬剤師さんのボランティア精神に依存して成り立っているような部分があります。

 

ですから、この仕事一本で生計を立てるのは、まず無理です。こうした学校薬剤師の待遇の低さを改善していくことは、今後の行政の課題と言えるでしょう。

 

学校薬剤師のやりがいは?

学校薬剤師のやりがいは、何といっても、子供たちの健康と安全を守るという使命感にあるのではないでしょうか。というよりむしろ、そういうものが、学校薬剤師の仕事に携わる人には必要です。子供たちのために尽くす利他の精神といってもいいと思います。

 

それは何かを得るための手段ではなく、自らの内側からあふれるえ無条件の衝動のようなものです。福祉やボランティアに携わったことがる人なら、無条件に何かを「したい」「してあげたい」という気持ちを、一度は経験したことがあると思います。

 

責任は大きく、誰にでもできる仕事ではないので、そういう仕事に情熱を燃やす人がいたら注目されるでしょうし、その姿に賛同するように多くの人が動き出して、世の中が少しずつ変わっていくかもしれません。そんなやりがいのある仕事だと思います。

 

学校薬剤師になるには?

学校薬剤師は、薬剤師免許を取得していれば誰でもなることができます。公立学校では、各都道府県の教育委員会が、薬剤師会を介して人材の募集をおこなっています。

 

なので、学校薬剤師の仕事に興味がある人は、お住まいの地域の薬剤師会・教育委員会に問い合わせてみてください。ただし、私立学校・特別支援学校・幼稚園においては、設置者(法人または個人)による直接採用となります。

 

いずれにしても、公立・私立ともに、求人は非常に少なく、単独で職探しをしても確実に職に就くことができるという保証はありません。そのため、もし確実に学校薬剤師になりたいのであれば、学校薬剤師を派遣している薬局に勤めるのが近道かもしれません。

 

学校薬剤師の派遣をおこなっている薬局は、転職会社経由でも人材の募集をおこなっているので、興味がある人は、問い合わせてみてください。

 

 

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